認 知 症      1) 我が家の場合の出来事

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我が家に訪れた認知症のはじまり

これから認知症について少しずつ書いていこうと思います。
まずプロフィールにも書いてますが、私の妻(当時61才)が2021年6月に若年性アルツハイマー型認知症になりました。
その際に色々と経験した事をお知らせすることで、同じような境遇にいる方の参考になればと思います。

お知らせは、突然に


2021年6月24日 勤務先のクリニックでの事。
申し送り中に私のApple Watchに妻の職場から電話が入る。(妻は大きな病院の掃除のおばちゃんをしていた。)
「同僚、上司にすいません」声掛けをして、とトイレに駆け込み電話に出ると「奥さんの行動がおかしく受診してもらっている。早く病院に行って受診に付き添ってほしい」との内容だった。
受診科目は脳神経外科だった。

【参 考】
北九州市では総合病院だけでも10以上あります。福岡市ほどでは無いけれど、北九州市もそこそこ大きな病院があって安心です。


私はこの時、とうとう明らかな症状が出たのだなぁと思いました。実は7年位前から少しおかしいので「病院を受診しよう」と子供も私も勧めていたのですが、妻には拒否され続け半ば諦めていたのです。
Apple Watchは音声をオフに設定しておけばバイブでわかるので、前々から準備していました。
車の運転中にも応答出来て、便利ですしね。

病院にて(脳神経外科)


ドクターより「上司のお話では、同じ行為を繰り返していて仕事になっていない。外来の方とも少し揉めたりしていた、という事があり、職場の上司より受診して頂きました。」
「詳しく検査をしないと確定はしませんが、恐らくは認知症でしょう。 今日は、予約で一杯なので後日、脳の血流量の変化を調べてみましょう」との事だった。
なかなか私の休みとドクターの診察日が合わず、結局7月1日の9時から再診を組んでもらった。

検査としては
採血 認知機能を測るテスト(長谷川式スケール) MRI (核磁器共鳴コンピューター断層撮影) シングルフォトンコミッションコンピューター断層撮影→脳血流量測定(造影剤を使用しての脳血流検査)

担当医の話
本来アルツハイマー型認知症の確定診断は、脳のタンパク質の中のアミロイドβを見つけることですが、脳の中を穿刺するのは現実的ではないので、
脳の萎縮状況、脳血流量検査、長谷川式スケールなど認知症機能の検査などで総合的に判断するとの事でした。 今回奥さんにはCTでの脳萎縮状態、脳血流量検査、認知機能検査を見て
若年性アルツハイマー型認知症で間違いありません。今後はかかりつけ医に紹介してお薬の処方と今後の経過を見てもらいますと、ドネペジル(5mg)1錠 1×朝の処方の提案となった。


思い返せば、最近自分では食事を作らず、スーパーから惣菜を買ってきて食卓に並べるばかりだった。自分では既に作れなかったのか? 本人は最近きついからの言葉に、仕方が無いなぁとは思っていたのですが

かかりつけ医で


そこで薬の処方はそこで薬の処方はなかったので、受診後にかかりつけ医に行って今後のことを見ていただけるように相談した。
Drからは、一人での受診で迷子になってはいけないので、必ず一緒に来て状況も教えて下さいとの事だった。 直ぐにドネペジル(5mg)1錠 1×朝の処方をして貰った。
それから月1回の受診を続けている。

【妻の認知症への疑いと準備】

物忘れや頼んだ事をしていない等の小さな事は6~7年前から感じていたので子供と話し、受診を勧めようと私も子供達からも言ってみましたが、頑なまでに拒否していました。
大きな出来事としては次女の結婚のお祝いを妻の母から20万円預かっていた様なのだが、本人は全く心当たりはなく知らないとの事だった。
娘は後日、おばあちゃんに挨拶に行った際におばあちゃんより聞いて驚いたと言う。本人を傷つけ無い為にこの事については妻には話していない。
この時、問い詰めたり責めたりしない方が良いという事は看護の経験で知っていたので、娘には説明して納得してもらった。考えてみれば、もう4年前の話である。


Apple Watchの購入は、私の妻の認知症を知る前でしたが、私は疑っていたので準備として、それまでは私はアンドロイド版のスマホだったが、子供たちがiPhoneだった事。
スマホとスマートウォッチの組み合わせはiPhoneかサムシングしか知らなかった。いろいろ調べてみると、ペアリングが簡単なのはiPhoneの様だったのと、解らない事は娘達に聞きやすいと思い、

Apple Watchにした後に知った事だが、iPhoneを持っていないとApple Watchは購入する事が出来なそうです。これは妻が迷子になったりしてもすぐに連絡が取りやすいように心がけていたからです。
大体の看護師の職場へのスマホは持ち込み禁止なので、職場には持ち込めません。Apple Watchなら誰にも気づかれず、自然な感じで連絡が取れるのでありがたかったです。
また運転中にも普通に電話が取れるので便利です。

【妻の認知症を知ってからの行動】

私の看護と人生の経験からは、認知症の人はほとんどの人が入院や施設に入るに至る過程で、家に帰る道が解からなく成ったり、迷子や同じ所をぐるぐる回って、警察や周囲の方に迷惑をかけたりする
ケースがほとんどのようでした。
私の父の場合は足として自転車を使用したいたので、遠くまで行って場所が解らなく成ったりお金を持っていなくて、買い物をしたり、途中の道で転倒して怪我をしたりで警察に厄介になることが多々ありました。


なので対策としてアップルだったことも有り、タグを購入してキーホルダーにつけて外出する時は必ず持つように説明していました。
このタグをこの2年に2回ほど妻が無くしました 。
2回とも家での事だったのですが、家でどこに有るのか解らないと言う事で、iPhoneで探すと1度は2階の自分の部屋。2回目は玄関近くの外出用の服のポケットに入っていました。
2回目は娘に探してもらいましたが、あと0.35メートルの表示が出て、ここまで詳しく解るんだと感心していました。
このタグについては、私的にはもう断然お勧めのグッズです。人に限らず物などに掛けて置いておけば、かなり近くまで案内してくれるので便利ですよ。

【自転車の処分】


自転車で出かけて、解らなく成ってはたまらないと思い、本人に説明して自転車は廃棄処分にすることにしました。さいわい、古い物で良かったです。
説得するのに約2ヶ月かかりましたが使わないケースが多かったので何とか納得してもらいました。
その後、妻がやっていた事の大部分を私が担当する事にした。
具体的には、日々の食事作り、金銭管理と薬の管理を私が行う事にした。この辺についてはまた後日、書く事にしたいと思います。

【行政への報告】


地域包括支援センターへの届け出を行う。
地域包括支援センターとは制度横断的(多面的)に支援を展開し、相談者等を行政機関、保健所、医療機関、児童相談所等、必要なサービスにつなぐと言う役割が有ります。

その中で、主に以下の4つの主軸業務を展開しています。(堅苦しくてすみません)
①介護予防ケアマネジメント
②総合相談、支援業務
③権利、擁護業務
④包括的、断続的ケアマネジメント支援業務

この中で今回、私は総合相談支援として報告、相談に行った。


私の地域では、安心して暮らし続けられる様にどんな支援が必要なのか、適切な機関サービス、制度の利用につなげるなどの支援を行う事業です。
具体的には、地域の高齢者やその親族等の相談に応じ、心身の状況を含む状況の把握、医療関係機関との連絡、調整等を行う。
今回はほとんど報告だけで、どこかのサービスにつなげる事はしなかったが、いつでも早急に使えるようにと介護保険証を作って送ってくれました。
以上が認知症の発覚から薬を出していただき、我が家の担当分担の変更やうつべき手を打った詳細です。
今現在認知症が発覚してどんな手を打ったら良いのだろうと悩まれるかっている方は取り合えず参考にして頂ければと思います。その後に起こったエピソード等思い出したら書いていこうと思います。
実はまだ、書けて無い辛い金銭的な苦労も有ったんです。

【ま と め】

1.家族に異変を感じたら、病院受診を勧める。
2.まさかに?に備える。(通信、追跡の手段の検討、相談出来る所や人の確認)
3.役割分担を考える。(これまで、袋のラーメンしか作った事が無い私は、一時オイシックスを頼んだりもしましたよ)
4.認知症の方、本人を責めたり、怒ってはいけない。(本人も自分も苦しむので。たまに、配偶者を叱ったりする姿を見ますが、本人は理解出来ていないもしくは、忘れてしまう病気なのですから)
叱るなら、解ってあげられなかった、自分を叱るなり、責めるべきだと思います。
5.認知症が解ったら、周囲の方にも教えて協力を仰ぐ。地域包括支援センターへの届け出が大切ですね。一人で孤立しない事ですね。

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この記事を書いた人

はっちゃん
看護歴40年。病棟、老健で主任、師長経験者です。病院、老健で認知症看護経験が豊富です。現在は、妻の認知症と向き合いながら家事と介護に奮闘中。介護、家事、医療との向き合い方などプロと当事者の両面の視点から役立つヒントを発信します。家庭菜園も無農薬で安全安心、市場には出ないもの等作っています。

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