植物を育てるには根を伸ばして体を支えると共に、栄養分を吸収する必要が有ります。
人工的な環境で有るプランターでは、土の状態が野菜の育成を大きく左右します。
そこで今回は、プランターの土について学びましょう。
園芸用の土の改良方法
どんな土が野菜の育成に適しているのでしょうか?
それは有機物が多くふかふかで、pHが適正で肥料持ちが良い事と様々な微生物やミミズなどの生物がいる豊かな土と言えるでしょう。
市販の園芸用土も良いですが、自分で改良することで更なる効果が期待できます。
有機質の添加
コンポストや腐葉土を加えることで、土の栄養価を高め、保水性を改善できます。
有機質を加えることは、土の質を向上させる最も自然な方法です。
コンポストはキッチンの残り物や庭の落ち葉から作ることができ、土に豊かな栄養を提供します。
バケツコンポストが有用ですし、米糠の利用は連作障害を防いでくれます。
腐葉土は土の通気性を高め、根の成長を促進します。
市販品も有りますが、自分で作る事も出来ます。
これらの材料は、土壌の生物多様性を高め、健康な園芸環境を作り出します。
我が家でのバケツコンポストですが、現在は冬なので段ボールを利用して温度が下がらない様にしています。
排水性の向上
砂やパーライトを加えることで、土の排水性を高め、根腐れのリスクを減らします。
排水性の良い土は、水はけが良く、根の健康を保ちます。
特に粘土質の土には、この改良が特に効果的です。
パーライトは軽量で、土に空気を供給するのに役立ちます。
これらの改良材は、土壌の物理的な構造を改善し、植物の成長を助けます。
又、鉢やプランターには虫の侵入を防ぐ、排水性の向上の為に鉢底石を敷きましょう。
昨年急いでいて、鉢底石をせずにキュウリを植えましたが、梅雨に根が腐って枯れてしまいました。
【ペーハーが適切で肥料持ちが良い】
季節ごとの土の管理
季節によって、土の管理方法も変わります。特に冬季や夏季は注意が必要です。
夏の土の管理
夏は水分蒸発が激しいため、頻繁な水やりと保水材の使用が重要です。
夏の強い日差しと高温は、土の乾燥を早めるため、定期的な水やりが必須です。
保水材を使用すると、水分が土中に長く留まり、水やりの頻度を減らすことができます。
マルチング材を表面に敷くことで、水分の蒸発を防ぎ、土壌温度の上昇を抑えます。
これらの方法は、夏の厳しい環境下でも植物が健康に育つのを助けます。
冬の土の管理
冬は土の凍結を避けるために、保温材の使用や適切な水やりが必要です。冬の水やりは、午前中にして午後からの水やりは控えます。午後に水やりすると根付近に水が残って夜間に凍ってしまい根を痛め枯らす原因と成ります。(今ですと、玉ねぎやニンニクなどが栽培されていますか?)
冬季は土壌の凍結を防ぐため、保温材を利用することが重要です。
適切な水やりは、土壌が乾燥し過ぎないようにするためにも必要です。
保温材は、不織布や木の葉を利用することもできます。
これらの対策は、冬の寒さから植物の根を保護し、春の成長に備えます。
サステナブルな土作り
環境に配慮した土作りは、持続可能な園芸の実現につながります。サステナブルな土作り、つまり持続可能な農業の一環としての土壌管理は、土壌の健康と生産性を長期間にわたって維持する方法を指します。このアプローチには以下のような要素が含まれます:
- 有機物の追加: 堆肥や緑肥のような有機物を土壌に加えることで、土壌の構造を改善し、水分保持能力を高め、土壌生物の多様性を促進します。
- 土壌侵食の防止: 土壌侵食を防ぐために、植生のバリア、畝間作物、または地被植物を利用します。これにより、土壌が風や水によって流されるのを防ぎます。
- 土壌の生物多様性の促進: 土壌の健康は微生物群集に大きく依存しています。多様な作物の栽培や有機物の添加により、これらの微生物群集を豊かに保つことが重要です。
- 土壌汚染の防止: 化学肥料や農薬の使用を最小限に抑えることで、土壌と地下水の汚染を防ぎます。代わりに、自然な肥料や病害虫管理法を採用します。
- 土壌のpHバランスの維持: 土壌のpHレベルを適切に管理することで、栄養素の可用性を最大化し、植物の成長を促進します。
- 持続可能な耕作方法: 土壌圧縮を防ぐために、重機械の使用を制限し、適切な耕作方法を選択します。
サステナブルな土作りは、環境への影響を最小限に抑えるだけでなく、土壌の生産性を長期にわたって維持することにも寄与します。これにより、農業がより持続可能になると同時に、地球環境の保護にも貢献します。
リサイクル材の使用
キッチン廃棄物や庭の落ち葉をコンポスト化して、土に戻す方法です。
キッチン廃棄物や庭の落ち葉をリサイクルすることは、廃棄物を減らし、土壌に栄養を与えます。コンポスト化は、廃棄物を有用な肥料に変えるエコフレンドリーな方法です。このプロセスは、土壌の有機物を増やし、微生物の活動を促進します。リサイクル材の使用は、持続可能な園芸に貢献し、環境にも優しい選択です。
自然に優しい製品の選択
化学肥料ではなく、自然由来の肥料や土壌改良材を選ぶことが重要です。自然由来の肥料は、土壌を健康に保ちながら栄養を提供します。化学肥料に頼らず、持続可能な方法で土壌を改善することが可能です。
これらの製品は、土壌の生物多様性を保護し、環境への影響を最小限に抑えます。自然に優しい製品の使用は、サステナブルな園芸活動を実現するための重要なステップです。自然由来の肥料や土壌改良材には、さまざまな種類があります。その中から、初心者におすすめの商品をいくつかご紹介します。 ホームセンターなどに置いて居ない場合は、アマゾンや楽天市場をチェックしてね。
堆肥
堆肥は、落ち葉や枝、動物の糞尿などの有機物を微生物によって分解・発酵させたものです。土壌改良材として最もポピュラーな商品です。土壌の物理性、化学性、生物性を改善し、作物の生育に適した環境を整えます。
バーク堆肥、スーパー緑の堆肥1号等
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出典:千草園芸(https://item.rakuten.co.jp/chigusa/10017537/)
有機肥料
有機肥料は、動物の糞尿や魚粉、骨粉などの動物性有機物や、落ち葉や米ぬかなどの植物性有機物を原料とした肥料です。土壌にゆっくりと栄養を供給し、作物の生育を促進します。
牛糞、鶏糞、蟹ガラ、骨粉等
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出典:ガーデニングドットコム(https://item.rakuten.co.jp/gardening/381269/#381269)
微生物肥料
微生物肥料は、土壌微生物を増やすために使われる肥料です。土壌の微生物が活性化することで、土壌の物理性、化学性、生物性が改善され、作物の生育が促進されます。
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出典:にっぽん津々浦々 楽天市場店(https://item.rakuten.co.jp/tsutsu-uraura/em1/?iasid=07rpp_10095___dz-lwtdomba-eo-652826c7-1757-4e50-9f97-286696cea1a6)
緑肥
緑肥とは、作物として栽培するのではなく、土壌改良のために栽培する作物です。緑肥を栽培して収穫後、土壌に鋤き込むことで、土壌の物理性、化学性、生物性を改善します。
レンゲ、シロツメクサ、三つ葉のクローバー等。
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出典:東京寿園(https://tokyo-kotobukien.jp/blogs/magazine/49488)
これらの商品は、いずれも化学肥料に比べて環境への負荷が少ないことが特徴です。また、土壌の生物多様性を守り、持続可能な農業に貢献します。
はじめての方は、ご自身の栽培する作物や土壌の状態に合わせて、適切な商品を選んでみてください。
「どこで探せば良いのか解りません」と言う方は、アマゾンや楽天市場をチェックして下さい。
色々と意外な発見が有りますよ。
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