家庭菜園における私のお勧め。 「ニラ」を植えて、4~5年収穫しよう!

「ニラ」を植えて、4~5年収穫しよう!

ニラの基本情報

【原産地】

「ニラ」はユリ科の多年草で、原産地は東アジア(中国を含む)といわれており、歴史的には3000年以上前から利用されており、かなり古くからある野菜の一つです。
中国、韓国、日本では栽培されていますが、欧米での栽培しておらず代表的な東洋の野菜といえます。
日本に伝わったのも、かなり古くて9~10世紀頃といわれ、平安時代と成ります。古事記や日本書記、本草和名にも記されています。

【ニラの特性】

多年草で、独特の香りを持つ葉を収穫して利用します。
ニラには抗酸化物質が含まれており、体内の酸化ストレスから細胞を保護し、老化を遅らせる助けになります。
スタミナを養うニラは、カロテン・ビタミンB2・ビタミンK・カルシウム・カリウムなどが豊富で栄養価は抜群、体を温める温性野菜で、
血流を良くして胃腸の働きを整える効果もあります。

ニラは生でも加熱してもたべられる野菜で、メインのおかずにも成ればタレに使う薬味にも成ります。
冷凍すれば1か月の長期保存も可能なので、できるだけ新鮮なニラを選んでおいしく調理しましょう。
私のお勧めは、万能調味料としてのニラ醤油です。
(ニラ1束と醤油350~500mlをタッパーで4~5日漬け込んだもの。これで、肉巻きを頂くと美味しいですよ。)

独特の風味と香りを持つニラは、古くから日本人に好んで食べられてきた野菜です。一般的によく知られた葉が青く煮物や鍋、
炒め物に使われる葉ニラのほか、光をあまり当てないようにして育てた臭みの少ない黄ニラや、花が出る時期に収穫した花ニラなどが知られています。

ニラの育て方ステップ

ニラの種まき・育苗

【種まきの時期】
春(3月から5月)または秋(9月から11月)が最適です。発芽適温は17〜22℃くらいです。
【方法】
種を1cm程度の深さにまき、軽く土をかぶせます。発芽するまで土が乾かないように注意して水をやります。
私は用土を入れた育苗ポットに種を4〜5粒まき、育苗ポットで苗を育てる事をお勧めします。
(きちんと発芽したものをプランターで育てたい人なので)
発芽後は間引いて、元気な苗がしっかり育つようにします。混み合って無ければ混み合ってからでも構いません。

ニラの土づくり

【土の種類】
通気性と排水性の良い土が適しています。市販の培養土に砂やパーライトを混ぜると良いです。
【土のpH】
ニラは酸性度を嫌い、pH6以下だと育ちが悪くなるので、土作りはpH(酸度)調整を含めて行います。
中性から弱酸性の土を好みます。理想的なpHは6.0~7.0です。
【肥料】
肥料は、植え付け時に元肥として有機肥料や緩効性化成肥料を施しておきます。
お薦めの肥料は、8-8-8と苦土石灰を少量混ぜると良いでしょう。

葉が太くならないなど、 ニラの葉が細い原因は、肥料不足や夏場の高温、乾燥などが考えられます。 肥料を定期的に与え、土の様子を見ながら水やりをしてください。
他の葉物野菜が夏の日差しで葉焼けを起こす中でも、意外に強い野菜ですので夏の水やりは乾燥させない様に注意して下さい。

ニラの植え付け

【時期】
発芽して本葉が4~5枚になった頃が植え替えの適期です。
暦的には、5月中旬〜6月中旬、9〜10月頃が標準的な所です。

【方法】
根がしっかり張るよう、深さ20~30cmのプランターに植え付けます。苗同士の間隔は10cm程度空けます。
ニラは複数株まとめて植えた方が生育がよく、草丈が20cm以上になったら、3~5株ずつをまとめて植え付けます。
株同士の葉が干渉しない程度の距離を保ちながら、まとめて植えつけましょう

【場所】
日当たりと風通しの良い、屋外での栽培をおすすめします。 水はけのよい土を特に好みます。
乾燥する場所以外はどんな土地にも育ち、半日陰でも大丈夫です。
(私の場合は夏場には強い日差しに当たると葉が固くなる性質があるので、半日くらい陽が当たらない半日陰の場所にあえて置いています)

ニラの土寄せ

【目的】
成長を促進し、株がしっかりと根付くために行います。
【方法】
苗の根元に土を寄せて、根が露出しないようにします。成長に合わせて2〜3回行います。

ニラの追肥

【時期と回数】
生育が旺盛な時期(春と秋)に月に1回程度、液体肥料は失敗が少ないのでお勧めです。(ハイポネックスや花工場など)
【方法】
株元に直接肥料を与えるのではなく、土全体にまんべんなく行き渡るようにします。なので、液体肥料がお勧め。
8-8-8などの化成肥料を与える時は、1つのプランターに5gづつ、ばら撒いて使用しましょう。

ニラの収穫

【目安】
葉が15~20cmに成長した頃が収穫の目安です。外側の葉から順に切り取ります。
そのままにしておくと、成長して回りから枯れてしまって収穫を逃してしまいますので、ご注意を。
【方法】
根元から4~5cm上をハサミで切り取り、また再生するのを待ちます。毎回同じ様に収穫します。小ネギの収穫と同じ要領ですね。

ニラの株分け

【時期】
2〜3年に一度、株が密集してきたら行います。春または秋が適しています。
【方法】
株を掘り起こし、根を傷つけないように分けます。根が絡み合って分けづらい時は、バケツに水を入れてその中で根元を持って
ほぐす様にして見て下さい。多少、根は切れても大丈夫です。
それぞれに分けた株を新しい場所に植え替えます。
植え替えの直後は、肥料は与えずに、1週間ほどして根づいてから肥料を与えましょう。

【水やり】
浅めのプランターでは土が乾きやすいので、水を与える時は底から鈴が出るまで与える事。
カンカン照りの夏場は、乾きやすいので朝、夕の2回与えて下さい。

ニラの病害虫

主な病気

ニラはユリ科ネギ属の野菜で、アリシンという強い香り成分を持つため害虫がつきにくいといわれていますが、注意するに越したことはありません。
今回は、ニラの栽培で特に気をつけたい害虫とその予防・対策法を書いて置きます。

さび病は、梅雨や秋の長雨の時期に発生が多く、白斑葉枯病は施設栽培で秋~冬季に発生しやすい傾向があります。
また、春~秋季にかけて、アザミウマ類やアブラムシ類が発生してきます。

【カビが原因の病気が多い】

【さび病】
葉の表面に、オレンジ色の楕円形で、やや膨らんだ小さな斑点が多数形成されます。
小斑点はしばらくすると破れて、オレンジ色で粉状の胞子が飛散します。

さび病の症状と対策・予防法

葉の表面に、オレンジ色で細長くやや隆起した楕円形の小さい斑点が現れます。やがて表皮が破れて粉末(胞子)が飛び散ります。
症状が激しいと、葉の全体がさび状の粉で覆われ、葉が巻きあがるようにして枯死します。
植物の表面にできる胞子が鉄さびのように褐色の粉状であることから「さび病」と呼ばれます。

糸状菌(カビ)による伝染性の病気です。
発病株の斑点が破れて、粉状の胞子が周囲に飛散して伝染します。(病原菌は越冬して翌春の伝染源にもなります。)
春と秋、低温で雨が多い時期の被害が目立ちます。(伝染源となる胞子の発芽適温は9〜18度と低めのため、夏の高温期には発生は少なくなります。)

対処法
発病した葉などは除去して処分します。
さび病の菌は酸性を好む一方でアルカリ性が苦手なので、発生が見られた畑に「石灰」をまくことで、菌がそれ以上広がるのを抑えられます。
個人的にはお勧めはしませんが、農薬を使う場合は「ダコニール1000」などが有効です。
広範囲の病気に防除効果をあらわす総合殺菌剤なので、1つあれば何かと便利です。

【白絹病】

白絹病は地面近くの茎に白いカビが生える病気です。感染した株は立ち枯れてしまいます。
病原のカビは酸性土壌を好み、高温多湿の環境で発生しやすくなります。

対処法
感染の拡大を防ぐために、被害を受けた株を見つけたら抜いて除去しましょう。
作前に石灰をまいて酸性土壌を中和し、風通しを良くすることで予防しましょう。
連作を避け、必要であれば土壌を作前に消毒してください。

【灰色カビ病】

灰色カビ病は、カビ(糸状菌)が原因の病気で、灰色の粉(分生子)が生じる。
花びらや蕾(つぼみ)にシミができたり、葉が黒く変色して枯れたようになったりする症状が見られる。
過湿だと発病しやすいため、密植を避けて、日当たり・風通しのいい場所で管理する。
水やり・降雨によっても発病が広がるため、症状の出たカビの生えた葉は早めに取り除く。

春から秋にかけて発生(4~11月)。梅雨時期は特に発生が目立つ。カビによる伝染性の病気であるため、雨・曇天が続く環境で発生しやすい。

予防法
植物の間隔を広げて良好な通風を確保し、土壌の湿度管理に注意しましょう。また、灰色かび病はチッ素過多により発病しやすくなるため、
肥料のN(チッ素)P(リン酸)K(カリ)の割合を確認し、P(リン酸)が高めの肥料を選ぶのがおすすめ。

灰色かび病は一度発生すると治療することができず、被害を受けた箇所を切り取って処分しなくてはならないのも特徴。
病気が広がってしまう前に、しっかりとした予防をすることが必要になります。

ニラ栽培で注意したい害虫

【ネギアブラムシ】
ネギ属のニラにはネギアブラムシが発生しやすいことが知られています。体長は2㎜前後で、光沢のある黒色の体をしています。
ニラ以外にも、同属のネギやラッキョウ、ニンニクなどに被害をもたらします。

成虫、幼虫ともに葉に密集して吸汁します。ネギアブラムシが大量に発生した株は生育が阻害されて葉が委縮します。
また、ネギアブラムシはネギ属に対して萎縮病を媒介することが知られています。

予防法・対処法
光を反射する銀色のマルチを敷くと、成虫の飛来を予防することができます。
また、アブラムシと共生関係にあるアリを除去してアブラムシの増殖を抑制する方法もあります.

 

【ネギアザミウマ】

ネギ科のニラではネギアザミウマが発生することが知られています。
成虫・幼虫ともに葉の表面から汁液を吸い、縦長の白い小斑点を残します。多発すると葉が全体的に白化し、生育が抑制されます。

ネギアザミウマは、ニラだけでなくタマネギ、アスパラガスなど複数の野菜を食害するため、周囲で他の作物を栽培している場合には注意が必要です。日本各地で発生し、特に初夏から初秋にかけて活動が活発になります。

予防法・対処法
ネギアザミウマはノビルなどの雑草でも繁殖するため、雑草は取り除いて発生を防ぎましょう。

【ヨトウムシ】

ヨトウムシには複数種あり、ヨトウガやハスモンヨトウ、シロイチモンジヨトウが知られています
。いずれも、幼虫がニラの葉を食害します。
発生初期には葉の表面が食害されるため一部が白く見えるようになります。
放置しておくと穴があき、被害が深刻な場合には株ごと食い尽くされることもあります。

ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、昼間は土の中に隠れていて夜に活動を開始します
。成虫や大きくなった幼虫は薬剤への抵抗性が高いため、幼虫の時期に適切に駆除することで被害を最小限に食い止めましょう。
また、ニラ以外でも、ハクサイやキャベツ等のアブラナ科の作物や、ナス、ネギなど多様な野菜で発生するため、周囲で別の作物を育てている場合にも注意が必要です。

予防法・対処法

植え付ける前に畑をよく耕して、幼虫やさなぎを見つけたら駆除しましょう。
また、成虫であるヨトウガの飛来を防ぐため、ニラに防虫ネットをかけるとよいでしょう。
ヨトウガは葉の裏側に卵を産み付けます。卵を見つけたら、孵化する前に葉ごと切り取って取り除きましょう。

【ネキリムシ】

ネキリムシとは、カブラヤガやタマナヤガなどのガの幼虫のことです。定植後の幼苗期に多く発生し、地面近くの茎を食害します。
茎が完全に噛み切られることもあり、葉が白色に変色して生育が大きく阻害される恐れがあります。
ネキリムシは日中は地中に潜み、夜間に活動します。ネキリムシは地表近くにいる場合が多いため、地面近くの葉が食害されてるときや、
茎が切られているときには、株の付近の地面を掘ってみると見つけられる場合があります。

【ネダニ】

ネダニは淡褐色の小さな害虫で、土に埋もれている株元の茎を中心に食害します。ネダニが発生すると、まず株の外側の葉が枯れ始め、
やがて葉の数が減ったり葉幅が狭まったりと生育の阻害が見られるようになります。
ネダニは年間を通して発生します。ネダニがついている苗や種の使用や、前作の栽培時で発生していたネダニが残っていたこと等が発生の原因になります。

予防法・対処法

被害を受けた株は畑から取り除くとともに、枯れ葉や根が残らないように注意しましょう。

毎年事故を起こしてて、ニュースに成って居るので、ここで載せておきますね。

ニラとスイセンの違いについて

匂い:

ニラ: 強いニラ特有の香りがある。
スイセン: 無臭で、特有の香りはない。

葉の柔らかさ:

ニラ: 柔らかく、平らで、光沢がある。
スイセン: 硬く、直立している。

毒性:

ニラ: 食用として安全。
スイセン: 全体が毒性を持ち、誤食すると中毒を引き起こす。

花の形状:

ニラ: 夏に白色の小さな星形の花を咲かせる。
スイセン: 春に黄色や白色のラッパ状の花を咲かせる。
これらの違いを理解することで、ニラとスイセンを区別し、安全に利用することができます。特に、ニラの強い香りは重要な識別ポイントとなります。

ニラを作り慣れた私も散歩をしていて、よその家庭で栽培されている花や野菜に混じっていたスイセンを見て、ニラを栽培しているのかと思いましたが、
花が咲く迄スイセンとは思いませんでした。本当に良く似ていました。
花が咲いていない時に、野原で見つけても絶対に持ち帰らないで下さいね。(吐くだけでは済まないかも?)

まとめ

ニラのプランター栽培は、比較的簡単で初心者にもおすすめです。土づくりから収穫までの基本的なステップを押さえて、おいしいニラを自宅で楽しんでください。
何か困ったことがあれば、ぜひコメントで教えてくださいね。お互いに情報を共有し合いながら、ガーデニングライフを楽しみましょう!

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